きれいで簡単にふえるやつがすき

趣味で飼育しているクワガタの飼育記録を投稿します。小型種多め。

【もとおのクワガタ写真館】ノコギリクワガタ編

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1.a~c

ブランチャードノコギリクワガタ

Prosopocoilus astacoides blanchardi (Parry, 1873)

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♂ 台湾 新竹県 尖石郷産 WD

飼育レコード:70.3mm (2017)

野外レコード:67.7mm

分布:モンゴル、中国四川省福建省済州島、台湾

コメント:別名フタテンアカノコギリ。淡い体色が美しいノコギリ。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 産卵~羽化まではとても簡単。

ギャラリー

 

アスタコデスノコギリクワガタ(亜種fraternus)

Prosopocoilus astacoides fraternus

 

ビプラギアトゥスノコギリクワガタ

Prosopocoilus biplagiatus biplagiatus (Westwood, 1855)

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短歯♂ タイ ドイサケット産 F2

飼育レコード:48.6mm (2020)

野外レコード:45.0mm

分布:インド北東部、ミャンマー、タイ、ラオスマレー半島ベトナム北部、中国雲南省、香港

コメント:小さくコロコロとしていて可愛いノコギリ。長歯の作出は難しいが非常に格好いい。鬼のように増える。

ギャラリー

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短歯♂ タイ ドイサケット産 WF5

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♀ タイ ドイサケット産 CB

ビソンノコギリクワガタssp. cinctus)

Prosopocoilus bison cinctus (Montrouzier, 1857)

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♂70.2mm ケイ島産 CBF1

飼育レコード:79.1mm (2014)

野外レコード:81.5mm

分布:ウードラーク島、ニューギニア島、ビアク島、ヌンホル島、アル島、ケイ島

コメント:ビソン最大亜種。本亜種は腹面が黒くなるのが特徴だが、ケイ島産は後胸腹板または腿節あるいはその双方に橙色の紋が出現することがある。

ギャラリー

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♂52mm ケイ島産 WD

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♀ ケイ島産 WD

 

ブッダノコギリクワガタssp. erberi)

Prosopocoilus buddha erberi Lacroix, 1988

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♂51mm キャメロンハイランド産 WD

飼育レコード:58.9mm (2016)

野外レコード:53.7mm

分布スマトラ島、シムルエ島、マレー半島

コメントアシンメトリー具合はそれほどだが、光沢が強くなかなか美しい亜種。メスの雰囲気はノコギリというよりフタマタクワガタに似ており、産卵形態も類似していた。

ギャラリー

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♀ キャメロンハイランド産 WD

 

ブルイジンノコギリクワガタssp. bomansi)

Prosopocoilus bruijini bomansi (Lacroix, 1972)

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大歯♂35mm スライヤル島産 CB

飼育レコード:38.9mm (2012)

野外レコード:37.1mm

分布:スライヤル島

コメント:体全体がクリーム色、他亜種と比べかなり小型、休眠期間がくっそ長いなど我が道を突き進む独特なブルイジン。野外品入荷が絶望的なので大切にしていきたい。

ギャラリー

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トップと同一個体

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中歯♂

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小歯♂

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ブルイジンノコギリクワガタssp. pelengensis)

Prosopocoilus bruijini pelengensis Mizunuma, 1994

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♂ ペレン島産 WD

飼育レコード:45.9mm (2015)

野外レコード:41.6mm

分布:ペレン島

コメント:スラウェシ亜種と比べると大アゴが短く、体格はがっしりとしている。スラウェシ産と併せてよく入ってくるブルイジン。

ギャラリー

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♂ WF1

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♀ WF1

 

ブルイジンノコギリクワガタssp. rufulus)

Prosopocoilus bruijini rufulus Didier, 1929

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♂ スラウェシ島 パロロ・パル産 WD

飼育レコード:44.7mm (2014)

野外レコード:45.7mm

分布スラウェシ島

コメント:ペレン産よりもスマートな印象。2亜種間は実はメスの方が見分けやすかったりする。と思ったらメスの画像がありませんでした。(rufulusの♀は上翅会合部の黒いバンドが非常に太くなる)

ギャラリー

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小型♂ WF1

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♀ WF1

 

カスタネウスノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus castaneus castaneus (Hope, 1845)

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♂51mm インド シッキム州レスヒ産 WF1

飼育レコード:登録なし

野外レコード:61.0mm

分布:ネパール、インドシッキム州、ブータン

コメント:元はアスタコイデス原名亜種として入手した。飴色という表現が非常にしっくりくる美しい種。

ギャラリー

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2.d~f

トカラノコギリクワガタ

Prosopocoilus dissimilis elegans (Inahara, 1958)

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♂ 中之島産 CB ホワイトアイ

飼育レコード:76.6mm (2005)

野外レコード:74.2mm

分布トカラ列島

コメント:elegansという亜種小名がこれほど似合う種は他にいるだろうか。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ 中之島産 CB ホワイトアイ

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♂ 悪石島産 CB

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♀ 悪石島産 CB

 

エスブルグノコギリクワガタ

Prosopocoilus doesburgi doesburgi Bomans, 1978

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小型♂ スラウェシ島 パロロ・パル産 WD

飼育レコード:73.0mm (2012)

野外レコード:76.0mm

分布スラウェシ島

コメント:上翅に微毛の生えた変わったノコギリ。ラミニフェルノコギリに似てる気がしないでもない。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ WD

 

ドルサリスノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus dorsalis dorsalis (Erichson, 1834)

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♂ マリンドッケ島 Boi産 WF1

飼育レコード:58.9mm (2016)

野外レコード:53.7mm

分布:フィリピン

コメント:ワインレッドカラーが美しい種で、よく観察するとラテラリスに似た模様があるのもポイント。流通も人気もそれほどない。

ギャラリー

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短歯♂ WD

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♀ WF1

 

ファブリースノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus fabricei fabricei (Lacroix, 1988)

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♂ ペレン島産 WF1

飼育レコード:72.7mm (2004)

野外レコード:69.4mm

分布:ペレン島、バンガイ島

コメントノコギリクワガタ属を代表する美麗種だが、どうしてもタカクワイの陰に隠れがちな哀れな亜種。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ WF1

 

フランシスノコギリクワガタ

Prosopocoilus francisi Arnaud, 1986

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♂ ネバービスカヤ カシブ産 WF1

飼育レコード:40.0mm (2009)

野外レコード:34.1mm

分布ルソン島

コメント:手足が長いことからわかるようにノズノコに近縁。というよりノズノコが本種に近縁(命名はこちらが先輩)。形はノズノコよりだいぶ格好いいと思うが人気無し。

ギャラリー

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♀ WF1

フラビドゥスノコギリクワガタ

Prosopocoilus flavidus borneoensis Schenk, 2020

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♀ カリマンタン産 WD

飼育レコード:30.0mm (2021)

野外レコード:44.8mm

分布ボルネオ島

コメント:ワイ如きが手を出していい虫ではなかった。♂は黄色くしたミスティクスノコギリみたいな感じ。と書こうとしていたらドエスブルグとの類縁が指摘されていました。

 

フルストルファーノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus fruhstorferi fruhstorferi Kolbe, 1897

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長歯♂ ロンボク島産 WF1

飼育レコード:70.5mm (2015)

野外レコード:70.3mm

分布ロンボク島

コメント:フルストルファーノコギリの中では飛びぬけて大型化する。ノコギリクワガタの中で最も「鋸」らしいアゴをもつのは本種ではないだろうか。

ギャラリー

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短歯♂ WD

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♀ WF1

 

フルストルファーノコギリクワガタssp.colfsi)

Prosopocoilus fruhstorferi colfsi Seguy, 1955

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短歯♂ フローレス島産 WD

飼育レコード:54.3mm (2012)

野外レコード:53.2mm

分布フローレス

コメント:長歯を羽化させて原名亜種と並べたい。と目論んでいたら3頭しか産まなかった。クソが。

 

3.g~n

ギラファノコギリクワガタssp. keisukei)

Prosopocoilus giraffa keisukei

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♂91mm フローレス島産 F2

飼育レコード

野外レコード

分布

コメント:定番中の定番である最大亜種。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ フローレス島産 F2

 

ギラファノコギリクワガタssp. makitai)

Prosopocoilus giraffa makitai Mizunuma et Nagai, 1991

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♂ ルソン島 ネバーシーハ産 WF2

飼育レコード:110.1mm (2005)

野外レコード:111.0mm

分布ミンドロ島ルソン島

コメント:原名とダイスケの合の子のような亜種。

ギャラリー

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トップと同一個体

 

ハスタートノコギリクワガタssp. nakagomei)

Prosopocoilus hastarti nakagomei Okuda, 2017

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短歯♂ ガダルカナル島産 WF3

飼育レコード:60.5mm (2021)

野外レコード:52.2mm

分布ガダルカナル島

コメント:シックな気品を感じる美しい亜種。某ショップで幼虫ペア買ったら♀が蛹で送りつけられ(当然死亡)オワオワリ。菌糸に入ってたからしゃあないっちゃしゃあないがやるせなし。

 

ジュリエットノコギリクワガタ

Prosopocoilus julietae Nagai et Tsukamoto, 2003

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♂ マラグサン産 WF1

飼育レコード:50.9mm (2016)

野外レコード:46.5mm

分布ミンダナオ島南東部

コメント:赤い虫が好きな人におすすめの逸品。多産のため増やしすぎに注意。

ギャラリー

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小型♂ WF2

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♀ WF2

 

ノコギリクワガタ

Prosopocoilus inclinatus inclinatus (Motschulsky, 1857)

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♂ 岩手県盛岡市産 WD

飼育レコード:76.8mm (2015)

野外レコード:77.0mm

分布:北海道~九州および周辺離島、朝鮮半島済州島鬱陵島

コメント:水牛は何度見てもカッコいい。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ 岩手県盛岡市産 WD

 

ヤザキノコギリクワガタ

Prosopocoilus inquinatus yazakii Nagai, 2005

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♂ インド アルナーチャルプラデーシュ州 ローディバンバレー産 F5

飼育レコード:登録なし

野外レコード:36.0mm

分布:インド北東部、チベット自治区南東部、ミャンマー北部

コメント:ビプラギアトゥスをより鮮やかにしたような種。今はインクイナトゥスノコギリの名を用いる方が適切だろうか。多産で飼育は容易…なはずだがうちでは相性が悪く3回コケている。

 

ラテラリスノコギリクワガタ(ssp. lorquini)

Prosopocoilus lateralis lorquini (Deyrolle, 1865)

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♂56mm スラウェシ島 パロロ・パル産 WF1

飼育レコード:61.3mm (2018)

野外レコード:59.0mm

分布スラウェシ島

コメント:色ノコらしい色彩とヒラタクワガタを彷彿とさせる体格が魅力。もっともよく流通するラテラリスで、安定して多産。

ギャラリー

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♂ WD

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♀ WF2

 

ラテラリスノコギリクワガタ(ssp. myleenae?)

Prosopocoilus lateralis myleenae Nagai et Tsukamoto, 2003

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♂ ルソン島 南カマリネス産 WF1

飼育レコード:60.8mm (2018)

野外レコード:60.4mm

分布カタンドゥアネス島

コメント:ラテラリスのベースにほんのり赤みがかり美しい亜種。BE-KUWA上での分布はカタンドゥアネス島のみとなっているが、暫定的に購入元の情報をそのまま掲載する。ブリード失敗した今となっては割とどうでもいいんですけどね。

 

ミスティクスノコギリクワガタ(ssp. rusa)

Prosopocoilus mysticus rusa Kriesche, 1920

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♀ スマトラ島ベンクール産 WD

飼育レコード:42.8mm (2010)

野外レコード:43.7mm

分布スマトラ島、ニアス島

コメント:何かのついでに♀単を購入。セット投入後♀は即死したものの何とか幼虫を3頭得る。大型の♂を拝みたく期待を込めて500ボトルに投入するも、立派に育った3姉妹が仲良く爆速羽化。おもんねー!

ギャラリー

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トップと同一個体

 

ノズノコギリクワガタ

Prosopocoilus nozui Fujita, 2010

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♂ 南カマリネス Mt.Isarog産 WF2

飼育レコード:対象外

野外レコード:26.7mm

分布ルソン島南カマリネス県

コメント:異様な風貌に派手な赤色で大変奇抜な種。半面♀は非常に地味。同系統のフランシスよりも幼虫が弱っちい印象を受ける。

ギャラリー

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♀ WF2

 

4.o~z

オキピタリスノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus occipitalis occipitalis (Hope et Westwood, 1845)

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長歯♂48.9mm スラウェシ島 パロロ・パル産 WF1

飼育レコード:57.0mm (2021)

野外レコード:55.1mm

分布:フィリピン、スラウェシ島、サンギヘ諸島、タリアブ島

コメント:可愛い枠に入れられがちなクワガタだが、大型個体は横幅が出てなかなかカッコよくなる。プリカ飼育すると幼虫がいじけがちになるためボトル飼育推奨。

ギャラリー

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短歯♂ スラウェシ島 パロロ・パル産 WD

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♂ スラウェシ島 パロロ・パル産 WF1

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♀ スラウェシ島 パロロ・パル産 WF1

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♂ タリアブ島 西タリアブ産 WD

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♀ タリアブ島 西タリアブ産 WD

オキピタリスノコギリクワガタ(ssp. astericus)

Prosopocoilus occipitalis astericus

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♂ 東ジャワ イジェン産 WD

飼育レコード

野外レコード

分布

コメント:最近よく流通するスラウェシ産と比べ、丸っこく小型かつ体色は薄い。可愛らしいという言葉がよく似合うオキピタリス。

ギャラリー

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♂ 東ジャワ イジェン産 WD

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♀ 東ジャワ イジェン産 WD

パッサロイデスノコギリクワガタ

Prosopocoilus passaloides

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♂ 西ジャワ Mt.Halimun産 WD

飼育レコード

野外レコード

分布

コメント:円筒状の体形が異色の雰囲気を醸すノコギリ。交尾期形状からミラビリスヒラタとの類縁が指摘されている。

ギャラリー

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♀ 西ジャワ Mt.Halimun産 WF1

 

サバゲノコギリクワガタ

Prosopocoilus savagei (Hope, 1842)

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♂ カメルーン南西州 Nyassosso産 WD

飼育レコード:64.6mm (2006)

野外レコード:65.0mm

分布ギニアウガンダ

コメント:いかにもなアフリカンカラー。savageiとは実に的を射た良い名前と思う。

ギャラリー

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♀ WD

 

セリケウスノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus sericeus sericeus (Westwood, 1844)

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♂ 南カリマンタン産 WF1

飼育レコード:登録なし

野外レコード:35.8mm

分布スマトラ島、ニアス島、ジャワ島、ボルネオ島

コメント:材産みぼちぼちできるようになったし、バクテリア材も仕込んであるからいけるやろ!と思っていたところ無事返り討ちにあいました。たまにいるブリードそのものが難しいノコギリの一端。

ギャラリー

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♀ WF1

 

スクアミラテリスノコギリクワガタ(ssp. kobayashii)

Prosopocoilus squamilateris kobayashii Fujita, 2010

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♂ 東カリマンタン産 WF1

飼育レコード:35.7mm (2012)

野外レコード:31.0mm

分布ボルネオ島

コメント:上翅を縁取るような微毛がかわいらしい小型種。実物の雰囲気はかなりドルサリスに近い。特に♀はドルサリスの子分のような印象を受けるが、画像がなかった。

 

トラグルスノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus tragulus tragulus (Vollenhoven, 1861)

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♂ モロタイ島産 WF1

飼育レコード:65.5mm (2005)

野外レコード:59.3mm

分布モルッカ諸島

コメント:ウッド調の上翅が美しい種。体高がありビソン系ノコギリの中でも特異な印象を受ける。黒化型もみてみたい。

ギャラリー

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♂ モロタイ島産 WD

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♀ モロタイ島産 WF1

 

トラグルスノコギリクワガタ(ssp.assimilis)

Prosopocoilus tragulus assimilis (Parry, 1864)

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♂ アルファック産 WF1 61mm程度

飼育レコード:71.3mm (2011)

野外レコード:68.0mm

分布ニューギニア島北西部、ワイゲオ島、ヌンホル島、ビアク島

コメント:雌雄ともに原名亜種とは別種のような印象を受ける。素直に産んでくれる原名に対し、こちらはてんでダメ…。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♂ アルファック産 WD

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♀ アルファック産 WD

 

ウォレスノコギリクワガタ

Prosopocoilus wallacei (Parry, 1862)

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♂ カシルタ島産 WD

飼育レコード:58.9mm (2016)

野外レコード:53.7mm

分布モルッカ諸島、オビ島、セラム島

コメント:上翅の黄縁はさながらゲンゴロウ。がっちりとした体格をもち、色虫好きでなくても気に入る人は多いだろう。

ギャラリー

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♂ カシルタ島産 WD

ゼブラノコギリクワガタ(原名亜種)

Prosopocoilus zebra zebra (Olivier, 1789)

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♂ ボルネオ サバ州 クロッカー山脈産 WF2

飼育レコード:57.4mm (2015)

野外レコード:54.2mm

分布ミャンマー(テナセリウム)、マレー半島スマトラ島、シベルート島、ボルネオ島パラワン島

コメント:よく流通しているジャワ産に比べ黄色部分の面積割合が多く鮮やかな印象を受ける。特にボルネオ産は腹面まで橙色になり、金毛との相乗効果もありより一層鮮やかに見える。長歯が見たいよ。

ギャラリー

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♂ WF1

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♀ WF2

 

5.Kirchnerius属

キクロマトイデスシカノコギリクワガタ

Kirchnerius cyclommatoides (Lacroix, 1978)

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♂ ベトナム イェンバイ産 CBF3

飼育レコード:64.1mm (2017)

野外レコード:62.0mm

分布ベトナム北部

コメント:ヘンテコグループの一角シカノコギリ。存外腹面がえっちであった。ブリード失敗。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ CBF3

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【もとおのクワガタ写真館】ホソアカクワガタ編

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カナリクラトゥスホソアカクワガタ(ssp. ramlii)

Cyclommatus canaliculatus ramlii T.Wakatake et K.Sakamaki, 2002

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♂ 南カリマンタン産 WD

飼育レコード:56.5mm (2014)

野外レコード:46.4mm

分布ボルネオ島南部

コメント:微毛が美麗な種類で、とりわけ新成虫は美しい。産卵数は多くない。大型化させるのは結構難しい印象。上翅のスジが特徴的な亜種だが、入手した系統はスジが明瞭とは言えないためssp. consanguineusの可能性もある。

ギャラリー

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♀ 南カリマンタン産 WD

 

デハーンホソアカクワガタ

Cyclommatus dehaani (Westwood, 1842)

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♂46mm 西カリマンタン産 WF1

飼育レコード:48.6mm (2006)

野外レコード:50.1mm

分布マレー半島スマトラ島、メンタウェイ諸島、ボルネオ島

コメント:大型個体と小型個体で印象が全く異なる。40ミリを超すと小型種とは思えない迫力が出てカッコいい。

ギャラリー

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小型♂ 西カリマンタン産 WD

 

エラフスホソアカクワガタ

Cyclommatus elaphus Gestro, 1881

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♂ スマトラ島産 CB

飼育レコード:97.5mm (2013)

野外レコード:109.0mm

分布スマトラ島

コメント:ホソアカクワガタ最大種。風格が圧倒的。

 

インペラトールホソアカクワガタ(原名亜種)

Cyclommatus imperator imperator Boileau, 1905

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♂78mm イリアンジャヤ ワメナ産 CBF1

飼育レコード:83.2mm (2019)

野外レコード:94.0mm

分布ニューギニア島

コメント:メタリフェルを見慣れていると、がっしりとした体格に思わず感嘆する。20℃前後で鬼のように産む。

ギャラリー

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♀ イリアンジャヤ ワメナ産 CBF1

 

ルニフェルホソアカクワガタ

Cyclommatus lunifer Boileau, 1905

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♂ スマトラ島 ベンクール産 WD

飼育レコード:55.2mm (2019)

野外レコード:53.3mm

分布ミャンマー南東部~マレー半島スマトラ島ボルネオ島

コメント:デハーンホソアカに似るが、頭楯が著しく突出する。テングホソアカなんて言われてたり。

ギャラリー

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♀ スマトラ島 ベンクール産 WD

 

マーチンホソアカクワガタ(ssp.yamamotoi)

Cyclommatus martini yamamotoi T.Wakatake, 2002

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♂ カリマンタン Mt. Bakayan産 WD

飼育レコード:登録なし

野外レコード:39.9mm

分布ボルネオ島南部

コメント:独特の雰囲気を持ったホソアカ。ブリードは無事玉砕。

 

メタリフェルホソアカクワガタ(ssp.aenomicans)

Cyclommatus metalifer aenomicans parry, 1862

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♂ バチャン島産 WF2

飼育レコード:78.0mm (2021)

野外レコード:78.4mm

分布:ハルマヘラ島、バチャン島、カシルタ島

コメント:光沢が強く、ややアゴが湾曲する亜種。

ギャラリー

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♂ バチャン島産 WF1

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♂ バチャン島産 WD

 

モンタネルスホソアカクワガタ

Cyclommatus montanellus montanellus Mollenkamp, 1904

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♂ ボルネオ サバ州 クンダサン産 WF2

飼育レコード:76.2mm (2012)

野外レコード:79.0mm

分布ボルネオ島北部

コメント:美麗種だが大型個体作出難関ホソアカの筆頭格。そもそも産卵でコケましたが…

 

スペキオススホソアカクワガタ(ssp.anepsius)

Cyclommatus speciosus anepsius De Lisle, 1980

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♂ マライタ島産 CB

飼育レコード:64.2mm (2014)

野外レコード:59.5mm

分布サンクリストバル島、マライタ島、ラノンガ島、ベララベラ島

コメント:頭が大きくアンバランスにも思える迫力があり、またspeciosusという名前がよく似合った美しい種。成虫(特に♂)を長持ちさせることが難しい印象。

 

タランドゥスホソアカクワガタ

Cyclommatus tarandus (Thunberg, 1806)

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♂ 西カリマンタン Mt.Bawang産 WF1

飼育レコード:64.2mm (2006)

野外レコード:71.0mm

分布ボルネオ島南部

コメント:安価だが赤銅~金色の輝きと大あごのバランスが絶妙で、絶対に実物を見てほしい種のひとつ。野外レコードがあまりにでかくておったまげた。

 

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【もとおのクワガタ写真館】Dorcus編

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1.オオクワガタ系

オオクワガタ

Dorcus hopei binodulosus Waterhouse, 1874

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大歯♂ 北海道檜山郡厚沢部町産 WF2

飼育レコード:93.2mm (2022)

野外レコード:76.6mm

分布:北海道南西部~九州、佐渡島?、対馬、中国遼寧省朝鮮半島

コメント:わざわざ自分で飼う必要ないなぁと思いながらも、傍らにはいてほしいという不思議な魅力のある虫。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ キングオブ入門種。

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大歯♂ 北海道檜山郡厚沢部町産 WF3

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♀ 北海道檜山郡厚沢部町産 WF3

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♀ 岩手県産 WD

クルビデンスオオクワガタ(亜種babai)

Dorcus curvidens babai Fujita, 2010

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♂ ベトナム ダラット産 CBF1

飼育レコード:81.0mm (2014)

野外レコード:75.4mm

分布ベトナム南部、マレーシア?

コメント:ババクルビデンスとも。大型化しても内歯が必ず基部につく異色のオオクワガタ。独立種とする見方もある。♀はhopei系統のものと比較して上翅のスジが非常に明瞭になる点などから判別できる。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 産卵させるときは材を埋め込んだ方がいいように思う。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ ベトナム ダラット産 CBF1

 

ランディスオオクワガタ(亜種moriyai)

Dorcus grandis moriyai Nagai, 2005

♂ インド マニプール チュラチャンプル産 WF5

飼育レコード:95.0mm (2005)

野外レコード:91.5mm

分布:インド北東部、ミャンマー北西部、中国雲南省西部

コメント:鋭利な大アゴがとてもカッコいい。原名亜種とは前胸の形状が異なるらしい。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 産卵数が多くない。幼虫が巨大化するため飼育していて楽しい。

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トップと同一個体

♀ インド マニプール チュラチャンプル産 WF5

 

ムシモンオオクワガタ

Dorcus musimon Gene, 1836

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♂ イタリア サルディーニャ島産 CBF1

飼育レコード:36.2mm (2009)

野外レコード:24.3mm

分布コルシカ島(フランス)、サルディーニャ島(イタリア)、アフリカ北部

コメント:コロコロしていて可愛いらしく、長寿。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 飼育は簡単なはずだが安定して増えてくれない。

 

パラレリピペドゥスオオクワガタ

Dorcus parallelipipedus (Linnaeus, 1758)

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小型♂ ウクライナ ドネツク Liman forest産 WD

飼育レコード:37.5mm (2021)

野外レコード:30.0mm

分布:ヨーロッパ~小アジア、アフリカ北部

コメント:Dorcus属基準種。ムシモンと比較しざらつきが強い。

体感飼育難易度:★★★★☆ 産卵で失敗しました。長寿。

 

パリーオオクワガタ(原名亜種)

Dorcus ritsemae ritsemae Oberthur et Houlbert, 1914

♂ 東ジャワ イジェン産 WD

飼育レコード:72.7mm (2011)

野外レコード:73.0mm

分布:ジャワ島東部

コメント:パリーオオクワガタの原名亜種だが、アゴが太短く体高も高いため、パリーの中でもかなり異質な印象を受ける。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ 東ジャワ イジェン産 WD

 

パリーオオクワガタ(亜種curvus)

Dorcus ritsemae curvus Mizunuma,1994

中歯♂ パラワン島 Mt. ガントン産 WD

飼育レコード:75.0mm (2012)

野外レコード:71.7mm

分布パラワン島

コメント:いわゆるパラワンパリー。大歯がとても出現しにくい。

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トップと同一個体

中歯♂ パラワン島 Mt. ガントン産 WD

♀ パラワン島 Mt. ガントン産 WD

 

シェンクリングオオクワガタ

Dorcus schenklingi (Mollenkamp, 1913)

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♂ 台湾 合望山産 CB

飼育レコード:89.9mm (2013)

野外レコード:84.0mm

分布:台湾

コメント:非常に好み。でかいコクワと言う輩をぶん殴ってやりたい。

 

2.アカアシクワガタ系

アカアシクワガタ(原名亜種)

Dorcus rubrofemoratus rubrofemoratus (Vollenhoven,1865)

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♂ 岩手県二戸市浄法寺産 WD

飼育レコード:61.7mm (2017)

野外レコード:58.5mm

分布:北海道~九州、対馬隠岐

コメント:国産種の中で一、二を争う美麗種だと思う。

体感飼育難易度:★★★☆☆ 産卵、幼虫飼育ともに苦手意識が…。

 

アローコクワガタ(亜種lieni)

Dorcus arrowi lieni Maeda, 2012

♂ ベトナム コンツム産 CB

飼育レコード:78.0mm (2017)

野外レコード:73.0mm

分布ベトナム中部(コンツム省)

コメント:アローコクワの中で最もアゴが伸びる。優美という言葉がこれほど似合う種類もいないだろう。

体感飼育難易度:★★★☆☆ 休眠管理やエサの食わせ方などめんどくさポイントが多い。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ ベトナム コンツム産 CB

 

ネパールコクワガタ

Dorcus nepalensis (Hope, 1831)

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♂ ネパール ランターン産 WF2

飼育レコード:78.4mm (2016)

野外レコード:80.0mm

分布:ネパール、インド北東部、チベット自治区

コメント:通称ネパレンシス。バランスの整った体形に加え、強い光沢は思わず息をのむ格好よさ。

 

チュウゴクコクワガタ(原名亜種)

Dorcus sinensis sinensis (Boileau, 1899)

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♂ 中国 雲南省維西リス族自治区産 WD

飼育レコード:登録なし

野外レコード:54.9mm

分布:中国雲南省北部

コメント:光沢が強く、丸っこくてかわいらしい。

体感飼育難易度:★★★☆☆ 菌床産卵のコツがつかめず泣いてしまった。

ギャラリー

♀ 中国 雲南省維西リス族自治区産 WD

 

ヤマダクワガタ

Dorcus yamadai (Miwa, 1937)

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♂ 台湾 南投県 力行村 WF2

飼育レコード:63.2mm(2012)

野外レコード:61.5mm

分布:台湾

コメント:台湾におけるアカアシクワガタの代置種的な存在なのだろうか。腹面が黒いこと以外でも、光沢や大アゴの湾曲など多くの部分でアカアシクワガタとはだいぶ異なる印象を受ける。

ギャラリー

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♀ 台湾 南投県 力行村 WF2

3.コクワガタ

コクワガタ(原名亜種)

Dorcus rectus rectus (Motschulsky, 1857)

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大歯♂45mm 岩手県盛岡市産 WD

飼育レコード:58.1mm (2016)

野外レコード:54.4mm

分布:北海道~九州および周辺離島、ロシア南東部、中国遼寧省朝鮮半島、台湾

コメント:国産種の中で一番カッコいいと思う。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆

ギャラリー

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♂42mm 島根県隠岐の島町産 WD

 

トカラコクワガタ

Dorcus rectus kobayashii Tsuchiya et Ichikawa,1985

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♂ トカラ列島中之島産 CB

飼育レコード:53.6mm (2005)

野外レコード:50.7mm

分布トカラ列島

コメント:赤み・光沢が強く気品がある。

 

ヤクシマコクワガタ

Dorcus rectus yakushimaensis Tsuchiya,2003

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♂45mm 屋久島産 WD

飼育レコード:54.2mm (2014)

野外レコード:53.6mm

分布大隅諸島甑列島

コメント:本土のコクワよりも赤みが強い。体は艶消し状。思い出の一種。

 

スジクワガタ(原名亜種)

Dorcus striatipennis striatipennis (Moschulsky, 1861)

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♂35mm 岩手県盛岡市産 WD

飼育レコード:39.2mm (2013)

野外レコード:40.0mm

分布:北海道~九州および一部周辺離島

コメント:独特の内歯がなかなかかっこいい。30ミリ超えてくるとガタイがよくなる印象。

体感飼育難易度:★★★☆☆ 産卵に少し癖があり、幼虫飼育も管理をミスすると一気にサイズが縮んでしまうためけっこうめんどくさい。

ギャラリー

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♂ 岩手県盛岡市産 WD

♂ 岩手県盛岡市産 WF2

♀ 岩手県盛岡市産 WF2

 

エレガントゥルスコクワガタ(亜種acudentatus)

Dorcus elegantulus acudentatus Bomans, 1979

♀ スマトラ島 ベンクール産 WF1

飼育レコード:32.5mm (2011)

野外レコード:29.4mm

分布スマトラ島ボルネオ島

コメント:非常に色鮮やかで美しく、ドルクスの中でも異端のグループ。成虫が弱っちい点もドルクスらしくない。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 野外♀から1頭しか採れなかった。状態の良い個体でブリードすれば難しくなさそう。

 

4.ヒラタクワガタ

ヒラタクワガタ(本土亜種)

Dorcus titanus pilifer Vollenhoven, 1861

♂ 愛知県名古屋市産 WF1

飼育レコード:90.0mm (2020)

野外レコード:77.6mm

分布:本州(山形県以南)、四国、九州および周辺離島

コメント北日本の人類にとってはあこがれの種。私もその一人。

ギャラリー

♀ 愛知県名古屋市産 WF1

 

パプアヒラタクワガタ

Dorcus arfakianus (Lansberge, 1880)

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短歯♂49mm アルファック産 WD

飼育レコード:60.3mm (2003)

野外レコード:59.4mm

分布ニューギニア島

コメント:横幅があるため、体長の割に迫力が出ている。頭部後方のしわの寄った部分が好き。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 累代は容易なのだが、大型化の条件がいまいちよくわからない。

ギャラリー

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トップと同一個体

長歯♂ アルファック産 WF1

長歯♂ アルファック産 WF2

 

ダイオウヒラタクワガタ

Dorcus bucephalus (Perty, 1831)

♂ 東ジャワ アルゴプーロ産 WF1

飼育レコード:91.6mm (2014)

野外レコード:90.0mm

分布:ジャワ島

コメント:ジャワ島におけるtitanusの代置種。よく似ているが頭楯の形状が大きく異なっていたので、やっぱり別種なんだろうな…と。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ 東ジャワ アルゴプーロ産 WF1

 

デタニヒラタクワガタ

Dorcus detanii Mizunuma, 1994

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♂50mm 西タリアブ産 WD

飼育レコード:57.0mm (2010)

野外レコード:54.0mm

分布:タリアブ島

コメント:非常にえっちな赤みをしていると存じ候。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ 累代は容易で、大型個体の作出も難しくない。

ギャラリー

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トップと同一個体

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♀ 西タリアブ産 WD

 

ユーリケファルスヒラタクワガタ

Dorcus eurycephalus Burmeister, 1847

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中歯♂ 西ジャワ Mt. Halimun産 WD

飼育レコード:75.9mm (2013)

野外レコード:78.6mm

分布:ジャワ島

コメント:アルキデスよりも光沢が強く、歯型も異なる。メスも丸っこい。好きな種類だが、クソムシの類だと思う。

体感飼育難易度:★★★☆☆ 累代するだけなら難しくない。問題は大きくなるビジョンが全く見えないこと…。

ギャラリー

トップと同一個体

 

ギリアンヒラタクワガタ

Dorcus ghilianii (gestro, 1881)

♂ ケイ島産 WF1

飼育レコード:58.1mm (2011)

野外レコード:56.3mm

分布:ケイ島、ダマル島?、ブル島?

コメント:特異な雰囲気の大あごを持っていてカッコいい。野外品の入荷が安定していないため、見かけた時に買っておいた方がいい。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ 産卵させるときは材を入れた方がいい。

ギャラリー

♂ ケイ島産 WF1

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♂ ケイ島産 WD

♀ ケイ島産 WF1

 

ハンステインヒラタクワガタ(原名亜種)

Dorcus hansteini hansteini (Albers, 1889)

♂ スマトラ島 ベンクール産 WF1

飼育レコード:57.7mm (2022)

野外レコード:60.0mm

分布スマトラ島

コメント:「ライヒヒラタ」の名で流通していることが多い。四葉上の内歯がとてもカッコいい。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 累代は容易だが大型個体の作出は少し難しい。

ギャラリー

♂ スマトラ島 ベンクール産 WF1

♀ スマトラ島 ベンクール産 WF1

 

ハンステインヒラタクワガタ(亜種prosti)

Dorcus hansteini prosti (Boileau, 1901)

♂ マレーシア ケランタン産 CBF1

飼育レコード:65.2mm (2022)

野外レコード:66.4mm

分布マレー半島ボルネオ島

コメント:原名亜種をそのまま大型化させたような亜種。原名亜種との違いはよくわからない…。

ギャラリー

トップと同一個体

 

インターメディウスヒラタクワガタ(原名亜種)

Dorcus intermedius intermedius (Gestro, 1881)

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♂ アルファック産 WD

飼育レコード:59.6mm (2008)

野外レコード:55.8mm

分布ニューギニア島、ビアク島、ヌンホル島、カルス島、ニューブリテン島、ニューアイルランド島

コメント:購入後♀が即死した。

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♀ アルファック産 WD

 

ミヤマヒラタクワガタ

Dorcus kyanrauensis (Miwa, 1934)

♂ 台湾 新北市烏来郷福山村産 WF2

飼育レコード:58.2mm (2007)

野外レコード:57.8mm

分布:台湾

コメント短足でかわいらしいヒラタクワガタ。titanusに近い種類なのは間違いないが、だいぶ印象が異なる。特に♀。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 累代は容易だが、大型化は難しい。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ 台湾 新北市烏来郷福山村産 WF2

 

ローバヒラタクワガタ

Dorcus lhoba Huang et Chen, 2013

♂ チベット自治区 ニンティ市 ザユル県産 F7

飼育レコード:登録なし

野外レコード:51.9mm

分布:インド北東部、チベット自治区南東部

コメント:ローバオオクワガタという名で流通しているのをよく見るが、どう見てもライヒヒラタの系統なので気になってしまう。

体感飼育難易度:★★★☆☆ 大型個体の作出が非常に難しいように思う。小型リフレインが進んでいるだけかもしれないが。

 

ミークヒラタクワガタ(亜種jasmini)

Dorcus meeki jasmini Nagai et Tsukawaki, 1999

♂ イリアンジャヤ アルファック産 WF1

飼育レコード:54.1mm (2008)

野外レコード:50.3mm

分布ニューギニア島西部

コメント:ミークの亜種とされているが、別種なんじゃないかな…。♂も♀も分布の近いミークデレッセルとは印象がだいぶ異なる。

体感飼育難易度:★★★☆☆ 産卵、幼虫飼育ともにイマイチつかみどころがない。次はカワラタケで飼育してみようと思う。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ イリアンジャヤ アルファック産 WD

♀ イリアンジャヤ アルファック産 WF1

 

ミラビリスヒラタクワガタ

Dorcus mirabilis (Parry et Westwood, 1864)

♂ カリマンタン産 CBF1

飼育レコード:60.8mm (2006)

野外レコード:54.9mm

分布マレー半島ボルネオ島スマトラ島

コメント:「mirabilis」とはおそらく優美なとかそういう意味。ノコギリはまぁわかるのだがこいつは…?交尾期の形状はパッサロイデスノコギリと似ているらしく、よく分からない種類。

体感飼育難易度:★★★☆☆ まず産卵でコケてしまった。先人諸氏はクセありとのたまうが…

ギャラリー

トップと同一個体

♀ カリマンタン産 CBF1

 

ペマコヒラタクワガタ

Dorcus pemakoi Huang, Okuda, Maeda & Chen, 2017

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♂ チベット自治区 メトク県産 WD

飼育レコード:登録なし

野外レコード:?

分布:インド北東部、チベット自治区南東部

コメント:♀が即イキし発狂した。

ギャラリー

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♀ チベット自治区 メトク県産 WD

 

ラマヒラタクワガタ

Dorcus rama (Boileau, 1897)

♂ スマトラ島 ベンクール産 WD

飼育レコード:79.0mm (2012)

野外レコード:78.0mm

分布スマトラ島

コメントライヒヒラタの系譜だが明らかにガタイがいい。求愛時にギコギコ発音するのが面白い。

体感飼育難易度:★★★★☆ 普通のヒラタセットで産卵はしたのだが、卵が全て溶けてしまった…。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ スマトラ島 ベンクール産 WD

 

サイガヒラタクワガタ

Dorcus saiga (Olivier, 1879)

♂ セラム島産 WF1

飼育レコード:60.5mm (2008)

野外レコード:57.0mm

分布:ブル島、アンボン島、ハルク島、セラム島、アンベラウ島、タニンバル諸島

コメント:赤い脚とスマートな体がおしゃれなヒラタ。島ごとに形態差がある。よく流通している中ではセラム産が幅広でブル島産は細身。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ よく増えるがインブリードには弱いのかもしれない。

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♂ セラム島産 WF1

♂ セラム島産 WD

♀ セラム島産 WD

♀ セラム島産 WF1

♂ ブル島産 F3

♀ ブル島産 F3

 

タウルスヒラタクワガタ(原名亜種)

Dorcus taurus taurus (Fabricius, 1801)

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長歯♂ スマトラ産? WD

飼育レコード:63.7mm (2003)

野外レコード:64.0mm

分布ミャンマー南部、マレー半島スマトラ島および周辺離島

コメント:ジャワタウルス頼んだら来たやつ。ラベル取り違いは真に悪。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 累代は恐ろしく容易。長歯の作出には温度管理が重要。

ギャラリー

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トップと同一個体

長歯♂ スマトラ島 ベンクール産 WF1

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♀ スマトラ産? WD

♀ スマトラ島 ベンクール産 WF1

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♂ マレーシア ケランタン産 WD

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♀ マレーシア ケランタン産 WD

タウルスヒラタクワガタ(亜種cribriceps)

Dorcus taurus cribriceps (Chevroat, 1841)

♂ ルソン島 イサベラ サントドミンゴ産 F3

飼育レコード:69.7mm (2022)

野外レコード:60.4mm

分布:フィリピン(ルソン島、ボアク島、ミンドロ島サマール島、レイテ島、ミンダナオ島、バシラン島、バブヤン諸島カミギン島)

コメント:島ごとに形態差があり面白い。はじめてタウルスの60upを作出できた亜種。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 温度管理さえきっちりしておけば立派な個体が拝める。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ ルソン島 イサベラ サントドミンゴ産 F3

 

タウルスヒラタクワガタ(亜種jampeanus)

Dorcus taurus jampeanus Mizunuma, 1994

♂ タナジャンペア島産 CB

飼育レコード:57.7mm (2021)

野外レコード:44.7mm

分布:タナジャンペア島

コメント:鋸歯と微毛のコラボレーションが素晴らしくカッコいい。でも好きな虫に限って増えてくれない…

ギャラリー

トップと同一個体

♀ タナジャンペア島 CB

 

タウルスヒラタクワガタ(亜種moinieri)

Dorcus taurus moinieri (Lacroix, 1984)

♂ パラワン島 Mt. マンタリンガハン産 F3

飼育レコード:60.1mm (2021)

野外レコード:58.1mm

分布パラワン島ブスアンガ島

コメント:タウルスの中でもかなり異質。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ パラワン島 Mt. マンタリンガハン産 F3

 

タウルスヒラタクワガタ(亜種subtaurus)

Dorcus taurus subtaurus (Maes, 1992)

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中歯♂ 南カリマンタン Mt. Besar産 WF1

飼育レコード:71.0mm (2020)

野外レコード:65.3mm

分布ボルネオ島

コメント:長歯がばりカッコいいので見たい。カリマンタン産の方がよりスクエアな形をしている。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 長歯の血を引くところからゲームが始まる…。

ギャラリー

長歯♂ ボルネオ島 サバ州 クロッカー山脈産 F4

 

テルナテヒラタクワガタ

Dorcus ternatensis Thomson, 1862

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♂ バチャン島産 WD

飼育レコード:58.8mm (2013)

野外レコード:55.4mm

分布モルッカ諸島

コメント:カッコいいのだが相性が悪く全く増えてくれない。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 産卵にややクセあり。マットにも産むがどちらかというと材が好きな印象。

ギャラリー

♂ ハルマヘラ島産 WF1

♀ ハルマヘラ島産 WF1

 

ベトナムヒラタクワガタ

Dorcus titanus fafner (Kriesche, 1920)

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♂ ラオス シェンクワン産 WD

飼育レコード:90.1mm (2011)

野外レコード:90.0mm

分布ベトナムラオス、タイ東部

コメントベトナムヒラタとして購入したが別亜種の可能性もある。持腹で幼虫が得られているのでどんなのが羽化するか楽しみ。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 特筆することがない…。

ギャラリー

f:id:P_bison:20211129222434j:plain

トップと同一個体

 

ファソルトヒラタクワガタ

Dorcus titanus fasolt (Kriesche, 1920)

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♂ 韓国 全羅北道 全州市産 WD

飼育レコード:87.0mm (2006)

野外レコード:84.0mm

分布朝鮮半島済州島、中国遼寧省

コメント:titanusの分際で全然増えなくて頭を抱えている

ギャラリー

f:id:P_bison:20211129222901j:plain

♀ 韓国 全羅北道 全州市産 WD

 

ウンナンヒラタクワガタ

Dorcus titanus typhoniformis (Nagel, 1924)

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♂ 中国 貴州省 貴陽市産 WF1

飼育レコード:88.0mm (2022)

野外レコード:80.0mm

分布:中国貴州省およびその周辺

コメント:最もえっちなtitanus(個人の感想)。ギザなし個体がこれまたえっち。

体感飼育難易度:★★☆☆☆ 冷やすと露骨にアゴが伸びて面白い。

ギャラリー

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内歯消失♂ 中国 貴州省 貴陽市産 WF1

 

タウネスヒラタクワガタ

Dorcus townesi (De Lisle, 1972)

♂ ネグロス島 Mt. カンラオン産 WF2

飼育レコード:63.4mm (2015)

野外レコード:61.8mm

分布ネグロス島パナイ島

コメント:無骨な鋸歯が特徴的なヒラタクワガタ。唯一無二の形状でよい。

ギャラリー

♂ ネグロス島 Mt. カンラオン産 WF2

♀ ネグロス島 Mt. カンラオン産 WF2

 

5.サビクワガタ系

ヤマトサビクワガタ

Dorcus japonicus Nakane et S. Makino, 1985

♂ 徳之島 伊仙町産 CBF1

飼育レコード:28.3mm (2022)

野外レコード:26.2mm

分布:徳之島、九州(佐多岬

コメント:唯一の国産サビクワガタ。飼育が進んでいることもあってか、外国産サビクワガタよりも大きな個体をよく見かける。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ 徳之島 伊仙町産 CBF1

 

カワムラサビクワガタ

Dorcus kawamurai Fujita, 2010

♂ インド ウェストベンガル カリンポン F4

飼育レコード:登録なし

野外レコード:24.9mm

分布:インド北東部、ブータンミャンマー

コメント:ベルティヌスサビを縦に引き伸ばしたような、細身のサビクワガタ。内歯がへら状になるため特徴的。♀もケツがシャープで異なる印象を受ける。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ よく増え、よく育つ。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ インド ウェストベンガル カリンポン産 WD

 

ミネットサビクワガタ

Dorcus mineti De Lisle, 1974

♂ マレーシア キャメロンハイランド産 WF2

飼育レコード:登録なし

野外レコード:24.7mm

分布マレー半島ボルネオ島スマトラ島

コメント:頭部から突き出した角のような突起がチャームポイント。

体感飼育難易度

ギャラリー

♀ マレーシア キャメロンハイランド産 WF2

 

ルゴススサビクワガタ

Dorcus rugosus Boileau, 1904

♂ インド タミル・ナードゥ産 F10

飼育レコード:登録なし

野外レコード:23.0mm

分布:インド南部

コメント:丸っこくて光沢が強く、全く錆びていない。サビクワガタに近縁な気はするが、そうでもないような不思議な種。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ 累代が進んでいるせいか産卵数は多くない。

ギャラリー

トップと同一個体

♀ インド タミル・ナードゥ産 F10

 

タイワンサビクワガタ

Dorcus taiwanicus Nakane et S. Makino, 1985

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♂20up 台湾 台中和平區 大雪山産 WF1

飼育レコード:登録なし

野外レコード:25.0mm

分布:台湾

コメント:ベルティヌス系統のサビクワらしい形状。華奢な印象が強い。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ 成虫飼育、ブリードともに難しくないが、幼虫が小さすぎて産卵の有無に気が付きにくい。

ギャラリー

♂ 台湾 台中和平區 大雪山産 WD

♂♀ 台湾 台中和平區 大雪山産 WF1

 

ウルスルスサビクワガタ

Dorcus ursulus Arrow, 1938

♂ タイ ドイサケット産 WD

飼育レコード:登録なし

野外レコード:26.2mm

分布:インド北東部、ブータンミャンマー、タイ北西部、ラオス、中国(チベット自治区南東部、雲南省南中部)

コメント:近縁のベルティヌスサビと非常によく似ており、分布域も被っているところが多い。画像の個体は全体的なバランスからウルスルスサビとしているが、複眼上のコブが目立たないためベルティヌスサビの可能性もある。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ よく増え、成虫も長生きで丈夫。

ギャラリー

トップと同一個体

 

ベルティヌスサビクワガタ

Dorcus velutinus Thomson, 1862

♂ 中国雲南省産 WF1

飼育レコード:登録なし

野外レコード:24.9mm

分布:インド北東部、ブータンミャンマー、タイ北部、ラオスベトナム、中国(チベット自治区南東部~浙江省海南省

コメント:たいへん広い地域に分布する。先述のウルスルスサビと非常によく似ており紛らわしい…というかどっちがどっちだかわからない。画像の個体は上翅の毛束列がよくつながっており、体形も比較的細身なためベルティヌスとしているが違う可能性もある。一応、2グループの間で下唇基節の点刻に明確な差があるのは確認したので、それぞれ別種なのは間違いないと思う。誰かはっきり分けてほしい…。

体感飼育難易度:★☆☆☆☆ ウルスルスサビに準ずるものと思われる。

ギャラリー

トップと同一個体

 

写真館トップはこちら

【もとおのクワガタ写真館】トップ

私がこれまで撮影したクワガタの写真一覧です!

リンクから各種詳細ページに飛べます。

 

ホソアカクワガタ

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Dorcus系

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シカ・フタマタ系

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ノコギリクワガタ系

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その他クワガタ

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カブトムシ

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・カナブン

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参考:

俺が作った世界のカブトムシ・クワガタムシ図鑑(カブトムシ編) | 虫ときどき蛇 (sametchi.com) (まとめ方の参考。リンク掲載許可ありがとうございます!)

・GBIF

・BE-KUWA 19号 「ホソアカクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 26号 「ツヤクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 30号 「ミャンマーのクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 31号 「シカクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 43号 「ギラファノコギリ大特集!!」

・BE-KUWA 44号 「オオヒラタ大特集!!」

・BE-KUWA 46号 「世界のノコギリクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 54号 「世界のコクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 63号 「ヘラクレスオオカブト大特集!!」

・BE-KUWA 68号 「特集!!オオクワガタとその仲間」

・BE-KUWA 72号 「世界の人気オオクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 75号 「世界のミヤマクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 76号 「世界のヒラタクワガタ大特集!!」

・BE-KUWA 79号 「世界のノコギリクワガタ大特集!!」

タリアブ島産 フィリピンネブト バンガイエンシス 産卵

 ご無沙汰しております。もとおです。

 何かしら結果が出たら更新しようと思いつつ、なあなあになっておりましたが、昨日触発されたのでブログ書きます。

 

今回はこちら

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フィリピンネブトクワガタ(バンガイエンシス)

Aegus philippinensis banggaiensis Nagai, 1994

西タリアブ産 WD

2021年10月2日 通関

2021年10月13日 入手

 

 先日の唐突なタリアブ便には多くの方が衝撃を受けたと思いますが、自分もそのひとり。せっかくなので何か入手しておこうと思い、ネブトをやってみたかったこともあって入門種として名高い本種を購入。

タカクワイなんて買えないし…オパクス欲しかったけど「勝てるわけねェだろうが!!!」になったし…はぁ。

 

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 オス21ミリ、メス15ミリと非常に可愛いサイズ。思ったより華奢なのは小型だからでしょう。ペレン産ほどとはいかなくとも、太くていかつい個体を羽化させたい。

 野外品ネブトゆえ、最大の課題は産卵…。頑張ります。

 

 

2021年10月13日 産卵セット

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 Nマット、黒土、使用済みマットをいい感じに(テキトーな塩梅ともいう)混ぜ、水分はノコ等よりも気持ち多めに。1400ボトルの底1センチほど固詰めし、あとはほどよく詰め。温度は23~24℃。転倒防止用のヤシガラはウンナンヒラタが生活してた後のもの。匂いがいい具合に酸っかい匂いだったので「もしや?」ということで。

 ちなみに左のでかい方はアクミナートゥスです。

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 脱線しますがアクミナートゥス、めちゃくちゃカッコいいですね…。ついで買いでしたが惚れました。

 

2021年10月24日 卵確認

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 数日前から坑道らしきものを確認していましたが、この日無事卵が見えました。野外品ネブト初産卵成功なので思わずガッツポーズ。

 後日もう一卵増え、そのうえ膨らんできているようなので一安心。どれくらい産んでいるか楽しみ。

 

 アクミナートゥスの方も坑道っぽいものは見えているので少し期待。

 

 幼虫飼育は安定のUマットにしようかと思案中。

ブルイジン ボーマンス (ブルイジンノコギリ 亜種ボーマンス) 飼育メモ

こんばんは。もとおです。

今回はブルイジンノコギリのスライヤル亜種についてです。


Prosopocoilus bruijini bomansi Lacroix,1972
記載時はf. bomansiとして記載されたという噂。ほんと?

全身が黄色く、頭部~前胸に茶色い縁取りがあります。頭部の模様は個体によってハートマークに見えて可愛らしいです。ハートクワガタってことで人気出ないかな…

人によってはボーマンスノコギリと呼びます。確かに、パッと見はまったくブルイジンに見えません…(笑)


♀も独特ですが、上翅接合部の黒い模様がスラウェシ亜種rufulusに似てます。

生息地のスライヤル島は日本ではスラヤールとかセラヤールなんて呼ばれたりもしてます。スライヤル呼びは虫屋だけかも。
南スラウェシの真下にあり、標高は軽く調べたところ高いところでも600m程度でした。低地の虫なのかな?

そして、本種の非常にめんどくさい特徴として長い休眠期間が挙げられます。ブルイジンの分際で10ヶ月~1年寝るとか。ペレンやスラウェシのブルイジンは2~3ヶ月でブンブン飛び回ってたことを考えると本当に異質です。現在国内で見かける飼育品はWF10!?とかで、根気よく続けている方に尊敬せざるをえません。


【2019年12月 種親入手】

小型ペアが安かったので購入。累代CB。2000円ポッキリ。
同年6月羽化とのことですが、(当然ながら)活動はしていませんでした。


【2020年5月31日 産卵セット】
5月前半あたりでゼリーがカビなくなり、活動開始と判断。1週間ほど同居させた後、いつものノコギリセットでやった記憶。管理温度は23.5℃ほど。

【2020年6月 割り出し】
きちんと記録を残していない…雑魚過ぎ…
17頭ほど幼虫を得て、3頭誰かにあげたのは覚えています。

【2020年7月31日 小分け】
雌雄判別が可能な程度に成長していた個体が多かったと思います。
♀っぽいのは120カップ、♂っぽいのは260カップへ。とくに♂とはっきりわかる2頭はオオヒラタケ菌糸カップへ投入。幼虫が小さかったため、この時は「♀多いな~」と思ってました。
特に温度を下げたりはしませんでした。

【2020年10月19日 交換】
マット組のマットを交換。菌糸は状態がよかったためそのまま飼育しました。

【2020年11月~ 羽化】

11月~翌年3月半ばにかけて羽化。当初は♀が多いと思っていたのですが、蓋を開けてみると12♂2♀というとんでもない偏り方をしていました。
♂は1頭蛹で落ちてしまったものの、全て親を優に超える30ミリ以上の個体ばかりが羽化し、短歯は1頭のみ(落ちた蛹も含めると2頭)でした。なお、はっきりと大歯といえるものは1頭だけでした。



最大個体は35.4ミリ、次点は34.5ミリで、アベレージは32.8ミリ。なんと最大個体は120カップで飼育していた個体でした。そんなんでいいの…?


次点の個体は菌糸で飼育していたものです。蛹化前に少し暴れがみられたためマットへ投入しようとしたのですが、その際ついでに体重を測定し2.6gでした。物好きな方は参考にしていただければと思います。


【まとめ】

なんというか、すごく怒られそうな飼育内容なのですが、、、思ったよりアゴの伸びた個体は出しやすいよ~と認識してもらえればと思います。
最大個体でもレコードの38.9ミリには程遠いですが、累代障害は特に感じなかったため現在の流通個体で十分狙えると思います。腕に自信のある方は是非飼育してみてください(^^)
次は雌雄判別せずにすぐ500ボトルかな…って、ブリードできるのはいつなんだ😅

オパクスサビクワガタ 飼育メモ

こんにちは。もとおと申します。

自分のクワガタ飼育を備忘録的に記録していこうと思います(^^)



初回は、この種

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オパクスサビクワガタです。
渋いフォルムと色合いが魅力的です☺️
超がつくマイナー種とか言っちゃやーよ。

東南アジアの島嶼を中心に広く分布するようですが、入荷はぜんぜんないです。個体数が少ないというよりかは、現地の採り子が採集してないんでしょう。たぶん。

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♀。♂の大きさから考えるとめっちゃデカく見えます。

事前リサーチによると、完全材産みとのこと。♀を見た感じも材産みっぽい。材産み苦手なんだよなぁ…(^^;



【2020年3月半ば 成虫入手】
インドネシアの輸入業者から購入。♂33ミリ、♀29ミリ。ワイルドは毎度微妙に値段ついてますね。
到着後、1週間程で産卵セット組みました。


【2020年3月末 産卵セット】
産卵一番に1ヶ月ほど寝かせていい感じに柔らかくなった人工カワラ材でセット。材は半分マットから出してましたが、全出しでもいいかも。
温度は23~4℃くらいだったと記憶してます。
念のため、♂♀同居。


【2020年4月25日 割出】
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わっさり。事前に試し割りしたものも含め、30頭弱採れました。幼虫も卵もありますが幼虫の方が多かったです。
「まさかこんな木っ端に…」というところからも出てきました。一度スイッチ入るとめっちゃ産むのかもしれません。

親は目を離した隙に交尾してました。交尾意欲は強いようです。

採れた幼虫は大半を恵栽園のクワガタマットへ、6匹ほど2~3ヶ月放置してたくわプラの800カワラ菌糸へいれました。


【2020年7~8月 羽化】
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カワラ菌糸に入れてたやつから先に羽化。孵化から3~4ヶ月で羽化したことになります。早っ!!!

マット組も半月ほど遅れて羽化開始。なお、マット組よりも圧倒的に菌糸組の方がデカかったです。(アベレージで5ミリ前後大きさ違いました。)
最大♂は29ミリ、♀は25ミリ。親越えならず。

マット組は半分くらい落ちましたが、菌糸組は明らかに異常があった1匹以外は羽化。完全に菌糸でやらないとダメな種のようです。


【2020年9月 次世代ブリード開始】
7月中旬羽化の個体が8月の末に徘徊を始めたので、活動開始と判断。なにぶん後食してるんだかしてないんだかわからない種なもので。
同時期羽化の♀とお見合いさせたところ反応してたので、頃合いみて産卵セットで同居させようと思います。


幼虫採れたら、何の菌糸が合うのか色々実験してみようと思います。目指せ長歯!