ブルイジン ボーマンス (ブルイジンノコギリ 亜種ボーマンス) 飼育メモ

こんばんは。もとおです。

今回はブルイジンノコギリのスライヤル亜種についてです。

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Prosopocoilus bruijini bomansi Lacroix,1972
記載時はf. bomansiとして記載されたという噂。ほんと?

全身が黄色く、頭部~前胸に茶色い縁取りがあります。頭部の模様は個体によってハートマークに見えて可愛らしいです。ハートクワガタってことで人気出ないかな…

人によってはボーマンスノコギリと呼びます。確かに、パッと見はまったくブルイジンに見えません…(笑)

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♀も独特ですが、上翅接合部の黒い模様がスラウェシ亜種rufulusに似てます。

生息地のスライヤル島は日本ではスラヤールとかセラヤールなんて呼ばれたりもしてます。スライヤル呼びは虫屋だけかも。
南スラウェシの真下にあり、標高は軽く調べたところ高いところでも600m程度でした。低地の虫なのかな?

そして、本種の非常にめんどくさい特徴として長い休眠期間が挙げられます。ブルイジンの分際で10ヶ月~1年寝るとか。ペレンやスラウェシのブルイジンは2~3ヶ月でブンブン飛び回ってたことを考えると本当に異質です。現在国内で見かける飼育品はWF10!?とかで、根気よく続けている方に尊敬せざるをえません。


【2019年12月 種親入手】
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小型ペアが安かったので購入。累代CB。2000円ポッキリ。
同年6月羽化とのことですが、(当然ながら)活動はしていませんでした。


【2020年5月31日 産卵セット】
5月前半あたりでゼリーがカビなくなり、活動開始と判断。1週間ほど同居させた後、いつものノコギリセットでやった記憶。管理温度は23.5℃ほど。

【2020年6月 割り出し】
きちんと記録を残していない…雑魚過ぎ…
17頭ほど幼虫を得て、3頭誰かにあげたのは覚えています。

【2020年7月31日 小分け】
雌雄判別が可能な程度に成長していた個体が多かったと思います。
♀っぽいのは120カップ、♂っぽいのは260カップへ。とくに♂とはっきりわかる2頭はオオヒラタケ菌糸カップへ投入。幼虫が小さかったため、この時は「♀多いな~」と思ってました。
特に温度を下げたりはしませんでした。

【2020年10月19日 交換】
マット組のマットを交換。菌糸は状態がよかったためそのまま飼育しました。

【2020年11月~ 羽化】
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11月~翌年3月半ばにかけて羽化。当初は♀が多いと思っていたのですが、蓋を開けてみると12♂2♀というとんでもない偏り方をしていました。
♂は1頭蛹で落ちてしまったものの、全て親を優に超える30ミリ以上の個体ばかりが羽化し、短歯は1頭のみ(落ちた蛹も含めると2頭)でした。なお、はっきりと大歯といえるものは1頭だけでした。

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最大個体は35.4ミリ、次点は34.5ミリで、アベレージは32.8ミリ。なんと最大個体は120カップで飼育していた個体でした。そんなんでいいの…?

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次点の個体は菌糸で飼育していたものです。蛹化前に少し暴れがみられたためマットへ投入しようとしたのですが、その際ついでに体重を測定し2.6gでした。物好きな方は参考にしていただければと思います。


【まとめ】
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なんというか、すごく怒られそうな飼育内容なのですが、、、思ったよりアゴの伸びた個体は出しやすいよ~と認識してもらえればと思います。
最大個体でもレコードの38.9ミリには程遠いですが、累代障害は特に感じなかったため現在の流通個体で十分狙えると思います。腕に自信のある方は是非飼育してみてください(^^)
次は雌雄判別せずにすぐ500ボトルかな…って、ブリードできるのはいつなんだ😅



【おまけ】
クワガタの大型個体作出に重要なファクターとして温度があります。平たく言うと「冷やせ」というものですが、盲目的に20℃を下回るような低温環境を用意すればいいのかというとそういうことではないと思います。
とある腕の立つ方に「ノコギリは低温向きではない種類がけっこういる」という指摘を受け、確かにそうだなと思った次第です。例えば、今のブラックハスタートのレコードは所謂低温飼育ではないですし😅

重要なのは「その種類における適温」を見つけることと思います。
その適温から少し低めで飼育するのが大型化のキーのひとつとなるのではないかと考えています。

今回、ボーマンスはかなり雑な飼育にも関わらず小さくないサイズが複数出ていました。幼虫を飼育していた時期は丁度夏で、飼育部屋は23~26℃かもう少し高い程度だったと思います。
最初に述べたようにスライヤル島は標高の低い島で、赤道にもかなり近いため気温が常時高いことが推定されます。そのため本種の適温は高めであり、今回たまたま適温~少し低い程度の飼育となったため極端に小さい個体が出現しなかったと予想しています。

クワガタムシというのは様々に種類がおり、生息環境も千差万別ですから、それぞれ成長するための適温というものが存在するのは考えてみれば当たり前の話です。その適温をどうやって探るかのヒントとして産地があります。産地の気候をきちんと調べることで、おおよその飼育温度の目安がわかるのではないかと思います。
あとはネットに転がっている飼育記事も参考になる情報がけっこうあります。
加えて、現地での採集情報なんかも拾えればいいですね(^^)そう都合よくはいかないですが…特にマイナー種😅

結局何が言いたいのかというと、

「飼育する虫のことは、きちんと調べよう」

ということです。
適温の予想ももちろんですが、産卵方法、適したエサ、飼う虫の形態的特徴もしっかり調べる必要がありますよね。

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ボーマンスの♀。前脚脛節が湾曲し広がり、土を掻くのに適したような見た目をしていることからマット産みの傾向がありそうなことが予想できる

見た目や値段だけで衝動買いしていませんか?今自分がきちんと飼える虫かよく吟味して、楽しい虫ライフを送りましょう(^o^)/=)
↑特大ブーメラン


これ、ただ自分が雑魚なのを晒して終わりとかだったら悲しいな~😅