アクミナートゥスネブトクワガタ 亜種cicatricosus
Aegus acuminatus cicatricosus (Waideman, 1823)
東ジャワ アルゴプーロ産
アクミナートゥスネブトの中でも大アゴの湾曲が強い亜種です。ナイフのようなアゴの原名亜種とはまた違った魅力があると思います。
今回入手した野外品は小型なのであまり魅力が伝わらないかもしれませんが…。
特徴のはっきりとした大型個体を羽化させたいところ。
安かったので2ペア買いました。
以前、スマトラ産で産卵に失敗しており、本種の飼育に苦手意識があります。ネブト入門種のはずなのに;;
今回で払拭できることを祈るばかりです。
1.2022年11月18日 産卵セット
到着後すぐに産卵セットへ。1400ボトルにUマットを詰めたいつものセットです。
2.2023年1月9日 割出
産卵セット側面から幼虫が見えず、嫌な予感はしていたのですが…。
片方の♀から2頭のみ幼虫が採れました。1頭よりはギリギリ望みがあるだけマシ…なのかも?何の種にしても、1~3頭しか産まなかったときって”生殺し”感ありませんか?
面倒くさくなってそのまま埋め戻しました。
アクミナートゥスの産卵打率がカス過ぎて泣けてきます;;
今まで飼育したのがすべて野外品のスカ♀だった、という言い訳をしておくことにします。
3.2023年3月~ 羽化
2023年3月12日、加温して飼育していたので繭入りしてるかも?と思いボトルをひっくり返したところ、案の定繭玉が出てきました。かなり脆くうっかり割ってしまいました…。
片方は♀で、既に体も固まっており、この手のネブトにありがちな電光石火羽化となりました。
もう片方は前蛹で、♀にしては大きいため♂かと思われます。
翌日脱皮してました。蛹化直前だったのね、ごめんよ…。
アゴ先の湾曲が際立っております。これは羽化が楽しみ。
ペアが揃ったため、一応ブリードを継続できそうで安心。消化不良のまま終わりたくないので助かります。
1ヶ月程度で羽化。
目立った異常もなく健康そう。弧を描くように曲がったアゴがカッコいいです。
4.個体紹介
♂34.7mm
2023年4月9日 羽化
♀19.5mm
2023年3月12日 羽化確認
5.所感
野外品ネブトはまず当たり♀を引くところから…という教科書通りの展開になってしまいました。私のセット方法が悪いだけかもしれませんが、飼育が簡単と言われている他のネブトは問題なく産卵しているので、飼育方法よりは運が悪いんだろうと思います。ということにしておくと気が楽。
2頭しか羽化しませんでしたが奇跡的にペアになってくれたので、次世代への挑戦権を得ることができました。ジャワのアクミナートゥスは意外に流通が少ないのできっちりブリードしたいと思います。飼育品パワーで是非とも爆産かましてほしいところです。
増やすことももちろんですが、ある程度サイズも狙っていきたいと思います。34.7mmというサイズはビークワ86号においての及第点に達していますが、飼育方法が産卵セット羽化というそれはそれはひどいものなので-500点です。次回は個別飼育でサイズアップを狙います。
何より形がカッコいいので、このフォルムを量産できるよう頑張りたいと思います。♀はもう起きているようなのであとは♂待ち。ブリードが楽しみです。